アーニングサプライズ (あーにんぐさぷらいず)
企業の新しい経営情報の発表によって株価が動くことがあるが、特にそれ以前に市場に出回っていない情報の場合には、大きく株価に影響が出ることがある。このように、予期しない情報によって株価が反応して変化すること。
企業の新しい経営情報の発表によって株価が動くことがあるが、特にそれ以前に市場に出回っていない情報の場合には、大きく株価に影響が出ることがある。このように、予期しない情報によって株価が反応して変化すること。
証券会社が直接、顧客や証券会社との間で売買を行うこと。売買をする当事者同士で行う 取引で、JASDAQ市場のマーケットメイク銘柄の取引がこれに当たる。 委託売買や競争売買に対する言葉。
イールド・カーブとは、横軸に債券の残存年数(残存期間)、縦軸に最終利回りをとった座標に、各債券の残存年数と最終利回りに対応する点をつないだ曲線のこと。
残存期間の長短が生み出す利回り(金利)格差、すなわち「金利の期間構造(タームストラクチャー)」を分析する際に利用する。
通常、長期金利は短期金利を上回っており、イールド・カーブは右上がりの曲線となり、この状態を「順イールド」という。逆に、短期金利が長期金利を上回り、イールド・カーブが右下がりの曲線となっている状態を「逆イールド」という。
貸借対照表の借方項目の資産の部で計上され、流動資産のうちの当座資産の一つ。製品・商品の販売やサービスの提供などによって、その企業の主たる営業取引から発生する手形債権のこと。
手形代金を取り立てて現金を受け取ったり、裏書をして第三者に譲渡したり、営業取引先の不渡りなどによって消滅する。
日経平均やトピックスなどの、基準となるものの収益率に対して、ある銘柄やファンドの収益率が上回っていることをいう。
相場が上昇して、上げの基調が続き、限りなくその勢いが続き、 どこまでも上がっていきそうな状態を言う。
過去の株価推移を記録して、図示したものをチャートと呼ぶが、複数のチャートを組み合わせることによって、相場のトレンドをみることができる。
酒田五法(=酒田ケイ線)(三山、三川、三空、三兵、三法)の中の三兵の中で見られるもので、三兵とは、陰線が3本または陽線が3本、並行して同一方向に向かっているものを呼ぶ。
赤三兵は、高寄りしないが、終値がいつもよりも切り上げている形のものをいう。チャートにおいて、昔は、陽線を赤で示していたことよりそう名づけられた。
ベンチマークとなる市場インデックス(日経平均株価やTOPIXなど)に対して、相対的に高いパフォーマンスを出すことを目的に、インデックスとは異なるポートフォリオを構築する運用手法のこと。
アクティブ運用には、トップダウンアプローチとボトムアップアプローチがある。
アセットアロケーションとは、資金のリスク許容度に応じ、投資対象のリスクをコントロールしながらリターンを獲得するための資産配分のこと。日本古来の「財産三分法」も、広義においてアセットアロケーションの一種といえる。
アセットアロケーションに当たっては、投資環境等資本市場の状況、各資産の期待リターン、リスク、資産間の相関(動き方の類似性)の予測、分析などの投資対象に関する情報と、投資家の資産、負債、およびリスクに関する考え方などの投資家に関する情報の双方が重要である。
1998年9月、日本において旧証券取引法上の有価証券として認められた。従来は、有価証券を発行する会社は、発行会社全体での信用力や収益力を裏付けに資金調達していたが、所有する不動産や債権など資産の信用力やキャッシュフローを裏付けにして、債券やコマーシャルペーパー等を発行して、資金調達することが可能となった。
その商品特性から、信用リスクの分散化や移転を通じた「企業金融の円滑化」に貢献する効果が期待されている。
米国では、自動車ローン、リース・クレジットカードなど、各種の債権や商業用不動産などの資産を裏付けとして発行される証券の総称として呼ばれている。
【ABSの種類】
CBO
複数の社債を裏付け資産として発行される。
CDO
社債や貸出債権(ローン)などから構成される資産を担保として発行される。
CLO
貸付債権(ローン)の元利金を担保にして発行される。
通常、証券アナリストのことである。
企業の財務分析、業界分析、経営者インタビューなどをもとに、株式の投資価値の分析・評価をおこなう。多くの場合、証券会社や運用会社の調査部に所属し、彼らのおこなった企業の分析・評価が、個人投資家、機関投資家、ファンドマネージャーに提供されて運用判断に活用される。
債券の信用分析をおこなうクレジット・アナリストなど、各種タイプのアナリストもいる。
財務諸表などを記載した、事業年度終了後に株式を上場・店頭公開している企業が作成する報告書。 別名年次報告書。
米国の主要な証券取引所。
株式(平成15年3月6日現在上場会社数931社)、債券、オプションなどを取扱っている。1998年にNASDと合併した。
売上から売上原価を差し引いた利益のこと。売上総利益・荒利益ともいう。
粗利益(売上総利益)=売上高-売上原価
資産配分をする場合に、ある投資対象への配分比率を、基準となる資産の配分比率よりすくなくすること。
日本国内でこの用語を用いる際は、引受シンジケート団又はその構成員を指し、有価証券の発行者もしくは所有者から当該有価証券の全部もしくは一部を売出しの目的をもって取得する者、又は有価証券の募集もしくは売出しに際して当該有価証券の全部もしくは一部につき他にこれを取得する者がない場合にその残部を発行者もしくは所有者から取得する契約をする者を意味する。
発行される又は売出される有価証券を広く投資家に取得させると共に売れ残れば、アンダーライター自らが当該有価証券を保有することになるため、発行者又は売出人の資金調達を確実ならしめることもアンダーライターの大きな役割である。
なお、金融商品取引法第29条の規定により内閣総理大臣の認可を受けた証券会社でなければ、アンダーライター業務は営めない。
海外でこの用語を用いる際は、広義では引受をおこなう者の総称であるが、狭義では幹事団の下にあって引受をおこなう者(Sub-underwriter)を意味する。幹事団に対して発行される証券の引受責任を有し、その見返りに引受責任額に応じて手数料を受領する。かつては引受リスク分散のためにSub-underwriterを設置していたことも多かったが、近年は幹事団=アンダーライターとなっているケースがほとんどである。
ある企業の株主のうち、その企業の業績や株価など目先の動きには左右せず、長期に株式を保有する株主のこと。
その企業の経営者や従業員持株会、または、その企業との取引関係などから株式を保有している金融機関(メインバンク)や取引先企業などのことをさす。
企業にとって、事業の成長を考える上で、経営の安定化は不可欠であり、その条件のひとつに安定株主が必要とされている。たとえば、敵対的買収から逃れるためには、企業を実質的に支配できるとする議決権の過半数を所有することが必要だからである。
しかし1990年代後半以降、いわゆる「持ち合い解消」により、金融機関等の持株比率が低下してきている。今後、企業は企業統治(=コーポレートガバナンス)のあり方として、株主のための経営がより求められるようになってきた。
有価証券の相場を釘付けし、固定または安定させる目的をもって、有価証券市場における一連の売買取引を行い、またはその委託もしくは受託をすること。
安定操作は、人為的に有価証券市場における相場を形成するものであり、相場操縦行為として投資家保護に反する為、金融商品取引法は有価証券の募集または売出しにより大量の証券が一時に市場に放出される際に、一定の要件に従ってのみ適法になしうることとしている(市場の需給のバランスが崩れて価格の下落を招く恐れがある為)。
一般的に債権通しの利回りの格差のことだが、債権と配当利回り、債権と株式益利回りを比較する際に用いられたりする。
長期金利を株式益利回りで割ったもの。株式相場の水準が割安なのか割高なのかを判断できる。
もともとは、各証券会社の注文を証券取引所内で成立させるために、各証券会社の注文を記載する板面があったことから、注文を銘柄ごとに、注文値段ごとに、左側に売り・右側に買いとする注文板を「板」とした。
現在は、コンピュータで処理されるようになったが、コンピュータ画面上に表示される銘柄・値段ごとの売買の注文を板と表す。
信用取引や発行日決済取引をおこなうために投資家が、証券会社に差し入れる担保のこと。通常保証金は、約定金額の30%以上が必要である。
現金のかわりに有価証券で代用(=代用有価証券)することもできる。
投資家が株式等の売買を、証券会社を通じておこなう際に、証券会社に対して支払う売買手数料のこと。
当該注文が証券取引所で執行されるものが対象となる。
証券会社が投資家から委託を受けて(=受託)執行を行う取引方法。
証券会社が投資家から売買注文を受けた場合には、証券会社自らが直接、売買の相手方とはならずに、例えば、証券取引所へ注文を取り次ぎ、取引を成立させることをいう。相対売買に対する言葉。
信用取引を行うために投資家が証券会社に差し出す担保のこと。 通常保証金は、借りる金額の30%以上、最低30万円が必要である。株式や公社債などの有価証券で代用することもできる。
たとえば、300万円の資金があれば、これを保証金とすることで1000万円分の株が買えることになる(1000万円×30/100=300万円)
板寄せ売買とは、株式の取引所取引の売買成立方法の一つであり、「売り呼び値」及び「買い呼び値」を一度に付け合せて、もっとも多く約定する値段を決めること。その約定値段は、価格優先に従って決定される。
寄り付きと引けとの間のザラ場では、一般的には「売り呼び値」と「買い呼び値」が一致するごとに、次々に売買取引が成立していく。
板寄せ売買となるケース
マーケットで使われる用語で、相場が堅調に推移している状態のときに使われる。上昇傾向をたどってきた相場が、さらに高くなることを指す。
マーケットで使われる用語で、相場が下落している状態のときに使われる。下落傾向をたどってきた相場が、さらに低くなることを指す。
相場は買い方と売り方の均衡が破れた方に動くという考え方に基づき、相場の本質的動因を値幅(株価)よりむしろ時間(日柄)にあるとするチャート。時系列チャートの一種である
【5本の補助線】
一目均衡表は、ローソク足のほかに、「転換線」「基準線」「遅行線」「先行スパンA」「先行スパンB」から構成される。この5本の補助線をローソク足チャートの中に挿入していく。
転換線
過去9日間の高値と安値の平均値(買い方の圧力の最高潮である高値と、売り方の圧力の最高潮である安値の平均、つまり売り買いの圧力の短期的な均衡点を表す)
基準線
過去26日間の高値と安値の平均値(相場の中期的な均衡点であると同時に、潜在的なトレンドを決定する線であり、相場そのものの「基準」となる線なので均衡表において最重視される)
遅行線
本日の終値を26日前にさかのぼって記入する。つまり、終値チャートを26日分左へ平行移動した線。単純な線だが、基準線と並んで重要視されている。
先行スパンA
転換線と基準線の平均値を26日先に記入する(中期的な株価の趨勢を表す)
先行スパンB
過去52日間の高値と安値の平均値を26日先に記入する(長期的な株価の趨勢を表す)
【一目均衡表の見方】
第1シグナル
転換線が基準線を上回れば買い。下回れば売り。
第2シグナル
基準線が上向けば買い。下向けば売り。
抵抗帯との関係
株価が抵抗帯より上にあれば下値支持帯、抵抗帯より下にあれば上値支持帯となる。抵抗帯はクモともいう。先行スパンAと先行スパンBに挟まれたゾーンのことで、この幅の厚みが抵抗力の強弱を示す。
遅行線と日々ローソク足との関係
遅行線と当時(26日前)の日々線とを比べ、遅行線が当時の日々線を上回っていれば買いの時代、下回っていれば売りの時代となる。
抵抗帯が厚ければ抵抗力が強く、薄ければ抵抗力は弱いと判断される。また、先行スパンAと先行スパンBがクロスする箇所は「変化日」であり、相場のターニング・ポイントとなりやすいと考えられている。
注意点としては、全てのチャートがそうであるように、均衡表も"ダマシ"は避けられない。特に保ち合い相場ではダマシが多くなるが、保ち合いである限り損失は限定される。均衡表に従い続ければ、その後保ち合い放れの局面では大きな利益を享受できるといわれている。
マーケットで使われる用語で、相場の状況を表す。
相場がある水準まで上がった後に、もとの水準まで下がること。あるいは逆に、相場がある水準まで下がった後に、もとの水準まで上がること。
国が財政活動をおこなう際は、収入の見込みと使い途の予算を立てておこなう。予算には、一般会計予算と特別会計予算と財政投融資がある。一般会計は、収入の見込みにあたる部分をいい、財政活動をおこなうのに必要な基本的な経費を賄うための会計のことである。租税収入と国債の発行による収入を財源としており、社会保障や公共事業などの一般会計、国債費などに支出される。
政府が使い道の予算をたてる際は、その時点の日本の経済の状況を把握し、必要であれば財政政策などをたて、その政策をもとに次年度の予算を立てる。
毎年1月に召集される通常国会で「来年度予算案」として審議される。4月1日時点の国会で本予算が成立せず、必要経費を計上しなくてはならない場合には、本予算が成立するまでの間、暫定予算が組まれる。予算成立後、追加費用を計上しなくてはならない場合には、まず本予算とは別に補正予算が組まれて、国会で成立すると、補正予算は、本予算と一体となる。
本予算は、4月1日から翌年3月31日までの会計年度における予算のことである。
前日終値と指定期間(通常、5日・25日・13週・26週のいずれか)の移動平均線の平均値が、離れている度合いを表す。
前日終値が指定期間の移動平均値より高い場合には、移動平均乖離率はプラスとなる。
逆に、前日終値が指定期間の移動平均値より低い場合には、移動平均乖離率はマイナスとなる。
最もポピュラーで基本的なテクニカル指標で、アメリカの著名チャーチストのJ.E.グランビルの投資法則によって急速に普及した。
移動平均線には2つの意味がある。
1つ目は、日々の動きを平滑化し株価のトレンドを抽出すること。
2つ目は市場参加者の平均コストを算出することである。
よく使われる移動平均線は、日足(5日、10日、25日、30日、75日、80日、150日、160日、200日)、週足(13週、26週)、月足(60カ月、120カ月)である。上記n日の移動平均線は、過去n日間(立合日ベース)の終値の平均値を表す。(権利落は修正する)
日足の移動平均線はDMA、週足の移動平均線はWMAという。
いやきと読む、相場の先行きに悲観的になること。
株式投資の場合の現金配当、債券投資や預金などから生じる受取利子、信託の結果としての収益分配金などから得られる利益。
インサイダー取引とは、会社の経営・財務など投資判断に影響を及ぼすような未公開の重要な情報(以下「重要事実」)にもとづいて、役員・従業員・主要株主などある一定の立場ゆえに知るに至った者(以下「会社関係者」)が、その情報が公表される前にその会社の発行する株式等の取引をおこなうこと。内部者取引ともいう。
金融商品取引法第166条で、会社関係者は、上場会社等の業務等に関する重要事実を知った場合は、その重要事実が公表された後でなければ、当該上場会社等の特定有価証券等の売買その他の有償の譲渡または譲受をしてはならないとしている。これに違反した場合は、個人については、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金に処され、又はこれらを併科される。法人については、5億円以下の罰金に処されることとなる。
【会社関係者】
会社関係者には、当該上場会社等やその親会社・子会社の役職員(アルバイト・派遣社員も含む)でその業務を通じて未公開の重要事実を知った者、帳簿閲覧権を有する株主、法令に基づく権限を有する者、当該上場会社等との契約締結者などが含まれる。なお、上記の会社関係者は、会社関係者でなくなった後も1年間は、会社関係者と同様にインサイダー取引規制の対象となる。また、会社関係者から業務等に関する重要事実の伝達を受けた者、すなわち第1次情報受領者もインサイダー取引規制の対象とされており、その業務等に関する重要事実が公表された後でなければ、その上場会社等の株式、CBなど特定有価証券等の売買をしてはならないことになっている。
【重要事実】
重要事実には、新株発行など会社が決定する事実、災害による損害など会社に発生する事実、売上高の変化など決算に係る事実が含まれる。
【公表】
公表とは、一般紙、通信社、放送局など2以上のマスコミに対して情報を公開後12時間以上経過したこと(=12時間ルール)、また重要事実が証券取引所のインターネットのサイト上に掲載されること、もしくは重要事実の記載のある有価証券報告書などが公衆の縦覧に供されること(EDINETを利用したオンラインでの提出も含む)をいう。
ローソク足の形状のことで、始値よりも終値が高い場合には白地で表し、陽線という。逆に、始値よりも終値が低い場合には黒地で表し、陰線という。
陽線の長さは「始値」から「終値」にかけての上昇幅を表す。
陰線の長さは「始値」から「終値」にかけての下落幅を表す。
役員、従業員の報酬または賞与として与えられる株式を、一定の価格で買える権利。
米国では、役員、幹部社員の報酬として広く利用されている。 現金報酬と違い、権利を貰った後に株式が値上りしたときに権利を行使する事で初めて報酬としての手取りが発生する。株式のパフォーマンスと報酬をリンクさせる事ができるので、役員と株主の利害の調整が可能になる。
日本においては、平成13年6月の商法改正以前は、商法の自己株式取得の原則禁止等の制約で、報酬制度として導入している企業は多くなかった。しかし、商法改正以降、経営の方向性を株主の視点と合わせるために導入したり、雇用の流動化を背景に柔軟な報酬体系を実施するべく導入する企業が増えている。
マーケットの動向を表す指標のことをインデックスという。株価を数値化した株価指数や債券価格を数値化したものもある。
【日本のインデックス】
【米国のインデックス】
【ヨーロッパのインデックス】
【アジア及びアジア太平洋地域のインデックス】
【グローバルインデックス】
パッシブ運用の一種で、日経平均株価やTOPIXといった指標の動きに連動する運用成果を目標とする運用戦略のこと。
日経平均株価やTOPIX(日本)、S&P500(米国)のような平均株価指数(インデックス)とそのファンドの基準価格が同じ値動きをすることを目指す運用をするファンド。
投資家は個別の銘柄よりも、その市場全体(例えば日本株式市場全体)に投資する意味あいが強い。基本的には、ファンドの構成銘柄をそのインデックスの構成比に合わせて組入れることにより運用を行なう。銘柄選択のために大量の情報を収集する必要もなく、銘柄入れ替えの頻度も、ファンドマネージャーが積極的に運用するファンドに比べ低くなるので、ファンドの運用コストは低くなる。1971年に米国で最初に開発され、その後米国では企業年金を対象に、この考え方が急速に普及している。
投資信託会社などが自社のスタッフで調査や分析をすること。
モノやサービスの値段は、需要と供給のバランスで決められている。
需要と供給のバランスが崩れると、値段は変動する。この動きが、他のモノやサービス全般に広がっていくと、物価(モノやサービスを総合的に表したもの)が変動する。
一般的には、物価が継続して上昇する状態をインフレーション、略してインフレと呼ぶ。
【生産コストの上昇によるインフレ】
【通貨量の増大によるインフレ】
【インフレの影響】
インフレになるとモノの値段が上がる
↓
明日買うより今日買った方が安いので、人々は買い急ぐ
↓
貯蓄をしていても、相対的にお金の価値が下がってしまうので、多くの人々が消費に走り、結果として現金の需要が増える
↓
消費量の増加に対して、生産が追いつかないという状況が発生し、店に並ぶモノが減る。
物価はますます上昇し、このような循環現象が起こる。
インフレ率100%(=1年でモノの値段が倍になってしまうことを表す)であった場合、今100万円で買えるものが、来年には200万円出さないと買えないことになる。
このような状況下では、例えば、預金金利も通常は上昇するが、一般的にはインフレ率ほど上昇しない。インフレは金融資産を持っている人には不利にはたらくことが多い。
【インフレが起こる理由】
過去を例にとると、1970年代に第一次・第二次石油危機(オイルショック)が発生した。このときは原油輸出国の原油価格値上げに端を発して、ガソリンやビニールなどの石油製品からトイレットペーパーまでもが高騰した。
石油価格だけではなく、原材料や賃金が上昇し、生産コストが上がることによって、企業はその分を製品価格に上乗せするので、物価上昇が起きた。
また、世の中にあるお金の量が増えてもインフレが起こる。世の中にお金が増えると人々がモノを買おうとするが生産が追いつかず、モノ不足になり、物価が上昇するインフレもある。
【インフレの本質】
モノの値段がそのときどきで異なっていたら、いくら需要と供給のバランスで値段が決まるといっても、買い物をする時まで価格の見当がつかないのでは困る。食料品などの生活必需品の場合には、価格が安定していなければ計画的な家計が営めなくなる。
そもそも、モノの価格が変動しても、モノ自体の価値は短時間ではそれほど変わらない。物価が高騰したり下落したりする場合は、モノの価値自体が変化しているのではなく、お金の価値が変化しているのである。
【インフレと経済政策】
お金の価値が安定していなければ、日常の買い物に困るだけではなく、経済活動全体が困ることになる。例えば、翌月あるいは何カ月か先の取引をあらかじめ取り決める際に、金額をいくらに設定すればよいのか決めにくくなる。家計や企業の経済活動および金融活動を円滑に行うためには、取引の基準となるお金の価値を安定させる必要がある。
このお金の価値(=通貨の価値)を安定させる役割を持っているのが、日本の中央銀行である日本銀行である。日本銀行は、通貨価値の安定を図ることで物価を安定させ、ひいては日本経済を安定的に成長させる土台を作っている。経済政策を通じて、直接的に金融市場に働きかけることができるのである。
【インフレーションの状態】
スタグフレーション
インフレリスクは、投資した金融商品の利率などより、インフレ率(物価上昇率)の方が高い場合に生ずる。
たとえば、年2%の定期預金に1年間投資し、その間のインフレ率が3%だったとすると、投資元本は利息を加えると1年後に102円になるが、投資した時点で100円だったものの価格は103円になってしまう。つまり価値が低下してしまうことを言う。
企業が自主的に情報を提供し、自社の株を買ってもらうために行う宣伝活動。個人投資家の重要性が増すにつれて、積極的にIRを行う企業が増えている。
取引が成立した売買約定に基づき、買い手が買付代金を、売り手が売付証券をそれぞれ相手方に引き渡すこと。決済ともいう。
株式売買の決済をする日。
例えば、株式を売買した時、買付け時には売買代金を渡して株券を受け取り、又、売付け時には株券を渡して売却代金を受け取るが、これらの決済をする日。
売上から売上原価を差し引いた利益。粗利益とも言われる。
【算出式】
売上総利益=売上高-売上原価
本業による収入を表す。この数字が順調に伸びていれば業績も伸びているということになるが、経費や借入金により、利益がマイナスになることもあるので、売上高だけを見て企業を判断することは出来ない。
経営効率を見る指標。 企業がいくら売上を上げても、経営効率が悪いと営業利益が小さくなる。この数値が高ければ、コストを抑えて効率よく経営が行われたことになる。
【算出式】
売上高営業利益率=営業利益÷売上高×100%
売上高に対する経常利益の比率のこと。
営業利益は、売上高から売上原価・販売費および一般管理費を差し引いたものであり、会社本来の営業活動から生じた利益である。一方、経常利益は、営業利益に受取利息・配当金等の営業外収益を加え、支払利息等の営業外費用を差し引いたものである。つまり経常利益は、会社本来の営業活動から生じた利益に、資産運用・資金調達等に付随する営業外の金融収支を加えたものであり、会社の通常の状態であげた利益といえる。
【算出式】
売上高経常利益率=経常利益÷売上高×100%
決算書の数値などを基に、経営を量的に分析する財務諸表分析の一つ。
企業の成長性・企業規模の拡大をはかる尺度の一つとして売上高がある。売上高は、企業の活動量(フロー)を表し、一般に、売上高が前期より増加すれば増収、減少すれば減収を意味する。
過去5年間程度の数値の変化に注目し、その推移をもって判断することが好ましいとされている。
【算出式】
貸借対照表の借方項目の資産の部で計上され、流動資産のうちの当座資産の一つ。製品・商品の販売やサービスの提供など、その企業の主たる営業取引から発生する未収入金で、1年以内に現預金で回収が見込まれるものをいう。
売掛金は、企業の信用にもとづいた、現時点ではなく将来の現金の受取りや支払いを約束した取引であり、企業間の信用取引の一種である。それゆえ、相手先の経営状態が悪化し、売掛金を回収することができなくなることがある。その可能性を事前に見積もっておくのが貸倒引当金である。
証券市場において、売買の注文に対して見合う注文がなく値がつかない状態。ヤリ気配ともいう。
一定期間内の売りが、買いを上回った状態のこと。ある期間集計のなかで、外国人の売りが買いを上回った時には、「外国人は売り越しだった」というように使われる。
信用買い残・売り残は、信用取引の残高のことで、買い方の残高を買い残、売り方の残高を売り残という。買い残と売り残を総称して、信用残という。信用取引は、顧客が証券会社等から一定期間、株式や購入資金を借り入れておこなう株式の売買取引で、当初定められた期限内に反対売買等により決済しなければならない。
「買い残」は将来の株式の売り需要の積み上がりといえるので、買い残の大幅な増加は株価にとってマイナス要因である。しかし、増加の初期の段階では人気のバロメーターとして評価されることもある。つまり、信用の買い残が増えると、将来の売り圧力が強まる可能性がある。
逆に「売り残」は将来の株式の買い需要の積み上がりといえるので、売り残の大幅な増加は株価にとってプラス要因である。増加分が反対売買で決済されるのであるならば買戻しされるからである。つまり、信用の売り残が増えてくると、将来の買い圧力が強まる可能性がある。
【信用倍率】
信用取引の「買い方」と「売り方」のマーケットにおける取り組み状況を表す指標として、信用倍率がある。具体的には、信用の買い残を売り残で割ったもので、「貸借倍率」ともいう。
【日々公表銘柄】
信用取引が一定の基準に達した銘柄で、証券取引所が信用取引残高の公表をすることにより、投資家に注意を促す必要があると認めたもの。
売出しとは、既に発行された有価証券の売付けの申込み又はその買付けの申込の勧誘のうち、均一の条件で50人以上の者を相手方として行うものである。
例えば、株式を公開する場合など、その発行会社の大株主が所有する株式について、証券会社を通じて不特定多数の一般投資家に取得させる場合が該当する。また、発行会社が浮動株主を増やして証券取引所の一部指定基準を充足することを目的としたり、市場第一部から第二部への指定替え基準、上場廃止基準に抵触しないようにすることを目的として実施されることもある。
なお、平成14年1月以降、募集・売出しの需要状況やその後の流通市場における需給関係の悪化を防ぐ観点からオーバーアロットメントという制度が導入された。
信用取引や先物取引、オプション取引にて売付をして、まだ決済してないもの。
現在の株価より高い値段、さらに高い株価のこと。
(上値)抵抗線とは、株価がこの線の近くまでくると天井となり、反落に転じる線のこと。
この線は、初めの山から平行に引かれ、そして、2つ以上の右肩上がりの山が、抵抗線上に形成されれば、さらによしとされる。
投資信託の運用をする会社。投信会社。
投資信託の決算期末ごとにお客さまに交付されるもので、期間中の運用実績などが記載されている。受益者に対して運用会社が交付を義務づけられており、運用期間中の投資環境に対する見方、運用成果、コスト等を明らかにすることを目的としたもの。
【運用報告書のチェックポイント】
(1) 実績と基準価額の推移をみる
主な投資対象に関するインデックスの推移などが対比されており、また、分配金込みでの期間騰落率が計算されているので、ファンドの運用成績をより客観的に見ることが出来る。単純に基準価額が下がっていれば「運用が悪い」と判断してしまいがちであるが、主な対象となっているインデックスの動きを見ることで、その投資対象に拘わる環境がどうであったか理解する上での助けとなる。
(2) 運用経過と今後の見通しをみる
上述の投資環境とファンドの基準価額の値動きの関係が運用者自らの言葉で語られている。したがって、現状、及び今後の運用者の運用に対する考え方を知ることが出来る。
(3) 1単位あたりの費用明細をみる
信託報酬や、ファンドが有価証券などを売買した際の委託手数料が基準価額に対してどれだけかかっているかを確認できる。
(4) 組入有価証券明細表をみる
決算期末時点での情報で、どのような銘柄をどの位の比率で組み入れていたかがわかる。
(5) 損益の状況をみる
企業の決算でいうところの損益計算書と同じである。その期の収益分配金がどのような項目から導き出されたかがわかる。
企業が、商法281条の規定により作成しなくてはならない計算書類の一つ。営業報告書は、会計帳簿から作成されるものでなく、営業の状況に関する事実を、文書により報告するものである。
営業報告書への記載事項(商法計算書類規則45条)
(1) 主要な事業内容、営業所及び工場、株式の状況、従業員の状況その他の会社の現況
(2) その営業年度における営業の経過及び成果
(3) 親会社との関係、重要な子会社市場強その他の重要な企業結合の状況
(4) 過去3年間以上の営業成績及び財産の状況並びにこれについての説明
(5) 会社が対処すべき課題
(6) 監査役の氏名、会社における地位及び担当又は主要な職業
(7) 上位7名以上の大株主及びその持株数並びに当該大株主への出資の状況
(8) 1.主要な借入先、借入額及び当該借入先が有する会社の株式の数
2.一定の事由により取得した自己株式につき、その営業年度中に取得したものの種類、数及び取得価額の総額並びにその取得したものが上場株式等でないときにはその売主、その営業年度中に処分又は株式失効の手続をしたものの種類、数及び処分価額の総額並びに決算期において保有するものの種類及び数
(9) 決算期後の生じた会社の状況に関する重要な事実
損益計算書上において、売上総利益から販売費及び一般管理費を差し引いた利益のこと。計算後、利益ではなく損失となった場合は、営業損失という。 営業利益=売上総利益-販売管理費・原価償却費など
【算出式】
営業利益=売上総利益-販売費及び一般管理費用
新株発行、CB(転換社債型新株予約権付社債)など新株予約権付社債の発行のように、エクイティ(株主資本)の増加をもたらす資金調達のこと。発行会社から見ると、原則として返済期限の定めない資金調達であり、財務体質を強固にする効果がある。
一方で、投資家から見ると、調達した資金が中期的な利益の拡大に貢献する投資に充当されない場合、一株当たりの株式価値が薄まることとなるため、通常、エクイティファイナンスを実施する場合は、株主に対する合理的な説明が必要になる。
これに対して、銀行借入・普通社債などのように他人資本が増加し、返済期限の定められた資金調達のことをデットファイナンスという。
株価の動きを法則化したもの。エリオット波動理論ともいう。 株価の値動きは、短いサイクルで5回上下しながら上昇し、3回上下しながら下降するということの繰り返しなので、今の株価がこの波動のどこにあたるかを見れば、買い時、売り時がわかるという考え方。
創業前、もしくは創業間も無いベンチャー企業に資金を提供する個人投資家。資金提供先のベンチャー企業の株式を取得してキャピタルゲインを狙う。
また、エンジェルの多くは起業家で、資金を提供すると同時にベンチャー経営者のサポート(経営コンサルティングなど)も積極的に行なうケースが多い。
ベンチャー企業に対する投資を促進するための税制上の特例として、平成9年度の税制改正により創設された。特定中小会社が発行した株式についての譲渡損失の繰越控除がされる。
エンジェルとはベンチャー企業に出資する投資家を指す。
日本円と、米ドルやユーロなどの外国通貨との交換比率(=為替レート)は、通常、常に変化するものであるが、日本円の価値が、外国通貨より高くなることを円高という。
例えば、昨日1ドル120円で、今日1ドル119円に変化するような状況のことをいう。
一般にサムライ債と呼ばれる債券であり、非居住者により日本国内市場で募集(公募)・発行され、発行時に日本円で払い込まれるものをいう。
リバース・デュアル債(利払いが外貨、償還が円)や順デュアル債(利払いが円、償還が外貨)の形式をとったサムライ債も発行されており、利金や償還金については必ずしも両方とも円である必要はない。
1995年の総発行額は1兆6565億円、総発行本数は73本にのぼる。1996年1月1日より適債基準が撤廃され、原則として発行体のクレジットに関らず発行出来ることとなった。今後は投資適格以下の格付の銘柄の発行も予想されている。
歴史的には、国際収支の黒字幅拡大や外貨準備の急増を背景に、1970年にアジア開発銀行が野村證券主幹事で発行した60億円のものが第一号であり、これが東京資本市場の国際化の端緒になったと言える。当初は国際機関又は国、州、公的機関のストレートボンドのみだったが、次第に発行体、商品共に多様化されていった。
最初の民間企業銘柄は1979年のシアーズ債(主幹事は野村證券)である。1989年には最初のリバース・デュアル債がデンマーク王国により発行され、1991年には変動利付債(米州開銀)とCB(グラクソ)も登場した(全て主幹事は野村證券)。
日本の債券市場に共通する流通市場の問題(社債登録制度・流動性の低さ等)はあるものの、金利動向に合わせて、発行体・投資家双方のニーズに合った商品を提供しうる市場として成長していると言うことができよう。サムライ債は国内債であるために、日本法を準拠法とする。また、金融商品取引法に則った開示書類を作成し、原則として債券の管理会社を設置する。
日本円と、米ドルやユーロなどの外国通貨との交換比率(=為替レート)は、通常、常に変化するものであるが、日本円の価値が、外国通貨より安くなることを円安という。
例えば、昨日1ドル120円で、今日1ドル121円に変化するような状況のことをいう。
信用取引などにおいて、差し出している委託保証金の総額が、相場の変動等により必要額より不足してしまった場合に、追加しなくてはならないこと。
株式を時価総額、流動性を基準として、大型・中型・小型に区分したもの。
東証では、従来、発行済株式数を会社の1単元の株式数で除して算出した単元数の大小で、大型株と中型株と小型株に区分し、東証規模別株価指数を算出していた。しかし、単元換算後の発行済み株式数の規模に応じた区分が、必ずしも、時価総額、流動性などの点で市場実態を反映していないこともあり、海外の主要株価指数を参考に、平成17年に時価総額、流動性の基準により大型株・中型株・小型株と区分することとなった。
持株比率の高い株主のこと。
大株主の明確な定義はないが、営業報告書には上位7名(以上)の記載がなされている。
JASDAQ銘柄のうち、マーケットメイク銘柄以外の銘柄のこと。
多様化する投資家のニーズに応えると共に、市場間競争を促進させるために、平成10年12月に取引所集中義務が撤廃された。大口取引とは、一つの銘柄について、売買金額が5,000万円を超える取引所外取引に関する注文のこと。
準大口取引
売買金額が300万円超、5,000万円以下となる取引所外売買に関する注文
超大口取引
売買金額が50億円を超える取引所外売買に関する注文
相場の上昇、下降の循環のなかで、もっとも下落した状態をいう。
マーケットで使われる用語で、相場の状況を表す。
十円台は小台、百円台は大台、千円台は大大台という。ただし、一般的には、株価の桁がかわる際に用いられる。大台を上回ることを「大台乗せ」、逆に下回ることを「大台割れ」と呼ぶ。
マーケットで使われる用語で、相場が最も上昇していた状態のときに使われる。
相場の一番高いところのことをさす。
資産配分を決定する際に、ある投資対象への配分比率を、基準となる資産の配分比率より多くすること。
日本においては、証券取引所における、その日の最後の取引をさす。大引けについた値段が「終値」である。
大引け値と終値はいささか異なる。たとえば2時30分に600円の値がついて、その後買い気配のまま値がつかなかった場合、大引け値は存在しないが、終値は600円である。
運用開始後も購入できる投資信託のこと。
投資家にとっては、ファンド決算時における分配金を目的とした資金運用ができるほか、日々のファンドの値動きを見ながら、タイミングを見計らって機動的に売買を行うことで売買差益を狙う資金運用が行える商品。
株式投資信託と公社債投資信託がある。
情報技術(IT)革命がもたらす新しい時代を「ニューエコノミー」と呼ぶが、この「ニューエコノミー」に対応させて、従来の経済、産業を「オールドエコノミー」と呼ぶ。
オールドエコノミーの代表的企業は重厚長大産業に多いが、とくに旧態依然とした経営を続ける企業を指して言うこともある。
決算期末において株式の評価額を上げるために、株式の買い注文が入ることをお化粧買いという。
ドレッシング買いとも呼ばれる。
ただし、通常の投資判断に基づく買い注文なのか、人為的意図をもった買い注文なのかを判断することは難しく、現実には、過去の通念でこの用語が使われていることが多い。
株価が上昇トレンドにあるときに、一時的に調整局面にあるときの買い場のことをいう。
日々の値動きから、相場の強弱を表す指標であり、0~100、あるいは、マイナス1~プラス1のように表示される範囲が決まっていたり、ゼロラインを挟んで上下に振幅するチャート。したがって、株価の絶対水準とは無関係に売り・買いのシグナルが発信される。
RSIやサイコロジカルライン、ストキャスティクスなどもオシレーターの一種である。
債券の売買注文を出す場合の、売り手側の希望金額(売りの呼び値)のこと。
証券会社から投資家への売却価格。
オプションとは、何かをする『権利』のことである。基本型としては、コール・オプション(Call Option)とプット・オプション(Put Option)の2つのタイプがある。
コール・オプションは、「ある決められた日」に(までに)「ある決められた価格」で、原資産を購入する『権利』であり、プット・オプションは、「ある決められた日」に(までに)「ある決められた価格」で、原資産を売却する『権利』である。「決められた日」を満期日(Maturity Date)、権利行使日(Exercise Date)あるいは消滅日(Expiration Date)といい、「決められた価格」を行使価格(Exercise Price、Striking Price)という。オプションの価格をオプション・プレミアム(Option Premium)という。
権利行使がいつ出来るかによって、ヨーロピアンタイプ(European Type)とアメリカンタイプ(American Type)に分かれる。
ヨーロッピアンタイプは満期日にのみ権利行使が可能なタイプであり、アメリカンタイプはオプションの存続期間中いつでも行使可能なタイプである。オプションは純粋に権利であるためこれを行使しなければならぬ義務はない。この点がフューチャー(Future)やフォワード(Forward)と異なった特徴である。
オプションのプレミアムを算出する評価式は、ブラックとショールズにより裁定理論を用いて導かれた放物型の偏微分方程式の解であるブラック・ショールズ・モデルが代表的である。契約期間中の原資産価格に条件をつけたオプションも取引されている。これらは条件成就によって消滅するノック・アウト型と発生するノック・イン型に分けられる。
一般には、2社以上の会社が支配従属関係にあるとき、他の会社(=子会社)を支配している会社のことを親会社という。
具体的には、子会社の議決権の過半数を所有していること(持株基準=形式基準)、または議決権の40%以上50%以下を所有している場合でも、子会社と緊密な関係があることにより、自己の意志と同一の内容の議決権を行使するものが議決権の過半数を占めている場合(支配力基準=実質基準)や、役員等が取締役会等の構成員の過半数を占めている場合(支配力基準=実質基準)なども親会社という。
従来、旧商法と証券取引法では、親会社の定義が異なったが、会社法では実質基準の考え方が導入され、証券取引法(現在の金融商品取引法)とほぼ考え方が同一となった。
株式会社が株式分割や増資、合併・株式交換等により、新しく発行する株式のことを新株というのに対して、すでに発行されている株式のこと。
なお、親株を旧株、子株を新株ともいう。
株価に影響のある要因が、既に株価に反映されていること。つまり新たなニュースが出ても、株価が動かなかった場合などを織込み済みという。
伝統的な投資対象である株式、債券と相関しないとされる一連の運用対象に投資することをいう。
具体的にはヘッジファンド・商品ファンド・不動産などがそれにあたり、従来にない資産に代替する(=オルタナティブ)という意味でこの名称が使われている。
「国内卸売物価指数」「輸出物価指数」「輸入物価指数」「総合卸売物価指数」の4種類の物価指数は、日本銀行が2002年まで、毎月発表していた統計だった。卸売物価指数の基準が改定され、「2000年基準企業物価指数」に移行した。
卸売とは、卸売商が小売商やほかの卸売商に売ることをいい、企業間で取引される商品の売買をさす。この段階での価格を指数化したものが「卸売物価指数」であった。「卸売物価指数」は、企業間で取引される商品を900品目以上選定し算出され、消費者の手に渡る前の価格を捉えるので、景気判断に活用されていた。
【2000年基準企業物価指数へ移行】
国内卸売物価指数をはじめとした4種類の物価指数は、2000年基準企業物価指数へ移行した。
国内卸売物価指数
卸売の最初の段階である第一次卸売業者が売り渡す価格を調べていた。2002年までは、代表的な卸売物価指数で、単に「卸売物価指数」という場合はこの「国内卸売物価指数」を指していた。
輸出物価指数、輸入物価指数
商品が日本から海外へ輸出されるときの価格で、「輸入物価指数」は商品が海外から日本へ輸入されるときの価格であった。取引が外貨建てのときは、為替相場の影響を受けるため、需給要因で変動していた。
総合卸売物価指数
国内卸売物価指数、輸出物価指数、輸入物価指数の3種類の指数を総合したものであった。
その日の各取引時間内において、最後に取引された値段。
通貨当局(日本の場合=日本銀行+外国為替資金特別会計)が保有する流動性の高い外貨建て資産(外国債券や外貨建定期預金など)の残高のこと。
外貨による直接借入や、急激な為替相場の変動を制御する際に行われる為替介入などに用いる。
外国で作られた投資信託の1つで、外貨建ての格付の高い国債などの短期債券を中心に運用される商品。
運用実績に応じて毎日分配が行われ、月末にその月の分配金をまとめて元本に再投資する1カ月複利の商品。
少額からいつでも申込・換金できるが、円を外貨に換えて申込み、換金時に外貨から円に換えることになるため、円とその国の通貨の交換レートによって、差損益が生じる。
円以外の通貨(外国通貨)で元本を払い込み、外貨建てで償還金や利息を払うことを約束している債券を外貨建て債券と呼ぶ。
日本円の資金をこの外貨建て債券で運用し、最終的に日本円で回収する場合には、為替リスクが存在する。
海外の国や企業が自国通貨で発行するケースが多く、理論的には世界の通貨の数だけの種類が存在することになる。しかし、通貨の種類によっては、為替相場の安定性や規模などから、債券の信頼性や流通性などに差が出てくるため、国際的な資金調達の手段として発行するには不利な通貨もある。日本で一般に販売されているものは、外貨の中でも世界の主要通貨のものが中心である。
【外貨建て債券の種類】
それぞれの通貨は日本円に対して、互いに関連しながら独自の為替レートが形成されている。また、ショウグン債と呼ばれる、日本国内で非居住者が発行する外貨建て債券もある。
建値通貨が「外貨」の投資信託のことをいう。具体的には、外貨建てMMFのように純資産価額が外貨で表示されるもの。
貸借対照表や損益計算書などの財務諸表は、決められた会計基準に従って作成されるが、すべての企業が同一の基準で決算を行っているわけではない。財務指標を利用して投資判断を行う場合は、その企業がどのような会計基準で財務諸表を作成したのかを確認することが重要である。
会計基準は、同一国の中でも選択の幅があり、また、国際間では更に幅広い会計基準が存在する。現在、「国際会計基準」という統一基準が作成されつつある。
日本でもこのような状況を反映して、従来の「個別財務諸表」を中心とした制度から、「連結財務諸表」を中心とした制度への転換がはかられた。