運用報告書 (うんようほうこくしょ)
投資信託の決算期末ごとにお客さまに交付されるもので、期間中の運用実績などが記載されている。受益者に対して運用会社が交付を義務づけられており、運用期間中の投資環境に対する見方、運用成果、コスト等を明らかにすることを目的としたもの。
【運用報告書のチェックポイント】
(1) 実績と基準価額の推移をみる
主な投資対象に関するインデックスの推移などが対比されており、また、分配金込みでの期間騰落率が計算されているので、ファンドの運用成績をより客観的に見ることが出来る。単純に基準価額が下がっていれば「運用が悪い」と判断してしまいがちであるが、主な対象となっているインデックスの動きを見ることで、その投資対象に拘わる環境がどうであったか理解する上での助けとなる。
(2) 運用経過と今後の見通しをみる
上述の投資環境とファンドの基準価額の値動きの関係が運用者自らの言葉で語られている。したがって、現状、及び今後の運用者の運用に対する考え方を知ることが出来る。
(3) 1単位あたりの費用明細をみる
信託報酬や、ファンドが有価証券などを売買した際の委託手数料が基準価額に対してどれだけかかっているかを確認できる。
(4) 組入有価証券明細表をみる
決算期末時点での情報で、どのような銘柄をどの位の比率で組み入れていたかがわかる。
(5) 損益の状況をみる
企業の決算でいうところの損益計算書と同じである。その期の収益分配金がどのような項目から導き出されたかがわかる。