先渡し取引 (さきわたしとりひき)
銀行間市場(外国為替市場)の外国為替取引の種類の一つ。
フォワード取引(金利のフォワード取引とは異なるので注意)とも呼ばれ、一定期間の通貨の交換のことをいう。通常、2営業日後にスタートをして、一定期間後に反対売買を約束して行う取引である。
機関投資家などは、2~3カ月先の受渡しの為替予約を行う。その際の為替レートは、スポット取引のレートとは同一ではない。
【為替レートの導き出し方】
1ドル115円の時、米ドルを持っている人と、円を持っている人が3カ月間それぞれの保有通貨を交換するとする。
3カ月間の米ドルの金利を5%、円の金利を0.02%とすると、3カ月後に再び115円で交換する場合、3カ月間米ドルを手放し、円を保有する人は、金利が0.02%しかつかないので、損をしてしまうことになる。
そこで、どちらも損をせず、この契約を成り立たせるために、次のような計算の上、契約をする。
ルを3カ月間運用した場合の受取額
115円を3カ月間運用した場合の金利
つまり、1.0125米ドル=115.00575円で返還されるとき契約が成り立つ。よって、この例示においては、115.00575円÷1.0125米ドル=113.58592・・・1米ドル=約113.586円で3カ月後に返還する約束をして、1米ドル=115円で交換する契約となる。