コール市場 (こーるしじょう)
コール市場は、短期金融市場の代表である。「コール」というのは英語で「call」であり、呼べばすぐ返ってくるほど短期間の貸し出しをするため、こう呼ばれている。コール市場の参加者は、金融機関に限定されている。
金融機関では、毎日、多額の資金が余ったり不足したりするので、一日一日の運用は極めて重要である。コール市場では、そういった非常に短い期間でのお金の貸し借りが金融機関同士で行われており、その取引を短資会社が仲介している。
コール市場での取引の中には、一番短いもので、今日借りて(貸して)、明日返す(返済してもらう)「無担保コール翌日物」という取引があり、この時の貸し借りの金利は、無担保コール翌日物金利と呼ばれている。
かつては公定歩合の操作が金融政策の根幹であった。しかし、コール市場の拡大などで、金融機関の日銀借り入れの残高が減少し、今では、公定歩合より無担保コール翌日物の金利の方が経済への影響は大きく、日銀も重視している。