個人向け国債 (こじんむけこくさい)
個人向け国債は、日本国政府が、原則として個人の投資家に限定して発行する利付国債のこと。「5年・固定金利型」と「10年・変動金利型」の2種類がある。証券会社をはじめとする取扱機関において、額面1万円単位で購入することができる。平成19年7月からは、特定贈与信託の受託者である信託銀行および信託業務を営む金融機関も個人向け国債を保有できるようになった。
【5年・固定金利型】
固定金利型は、償還期限が5年で、発行時の利率が満期まで適用される。その利率は、募集期間開始日の2営業日前(10年固定利付国債の入札日)において、市場実勢利回り(注1)をもとに計算した期間5年固定利付国債の想定利回りの基準金利から0.05%を差し引いたものである。なお、利率の下限は0.05%となっているので、0.05%を下回ることはない。
また、発行から2年経過すれば、一部でも全部でも中途換金が可能である。ただし、中途換金に際しては、4回分の利子(税引前)相当額に0.8を乗じた金額が差し引かれる。
【10年・変動金利型】
変動金利型は、償還期限10年で、利率が6カ月ごとに実勢金利に応じて見直される。初回利率は、募集開始時の直前におこなわれる10年固定利付国債の入札における平均落札利回りから0.8%を差し引いたものとなる。なお、利率の下限は「5年・固定金利型」と同様、0.05%となっている。また、発行から1年経過すれば一部でも全部でも中途換金が可能である。ただし、中途換金に際しては、直前2回分の利子(税引前)相当額に0.8を乗じた金額を支払う必要がある。
【中途換金の算出方法】
- 10年・変動金利型
額面金額 + 経過利子相当額 - 直前2回分の各利子(税引前)相当額 × 0.8 - 5年・固定金利型
額面金額 + 経過利子相当額 - 4回分の各利子(税引前)相当額 × 0.8