株式併合 (かぶしきへいごう)
既存の数個の株式を1株に統合することにより、発行済み株式数を減らす方法。たとえば、2株を1株に併合すると(併合比率2対1)、発行済み株式数は半分になるとともに、理論価格は2倍になる。理論上、株式併合自体は株式価値には、影響を及ぼさない。
ただし、株式併合は1株に満たない端株主を増やすなど株主の利益に重大な影響を与えるので、2001年の商法改正以前は、原則として株式併合を禁止し、例外的に資本減少など一定の目的の場合にのみ認められていた。
米国では、1990年代の株価上昇局面で、個人投資家の株式投資を促進するために、株式分割を積極的に行い、株価を引き下げた。しかし、2000年以降、株価が低迷すると、逆に、株式併合する企業が増加している。
日本では、2001年の商法改正により、単位株制度が廃止され、単元株制度が新たに導入されるなど、株主制度の自由度が高まっている中、株式併合をめぐる法制度も規制緩和が行われた。具体的には、株式併合を必要とする理由を開示して、株主総会の特別決議による承認を得れば、さまざまな目的で実施することが可能となった。